Subversion 用の Merge プラグインは Merge に含まれていて Subversion リポジトリの中にあるファイルにアクセスできるようにします。
プラグインを使用してできること
このプラグインを使用して、たとえばローカル クライアント ワークスペースに対して Subversion リポジトリとフォルダー比較を行うことができます。あるいはリポジトリ内の異なるブランチ(または異なる時点あるいは異なるリビジョンの同じブランチ)を直接比較することもできます。関心があるすべての修正ファイルのペアに対してファイル比較を開始できます。コードの再検討を行う場合には、このアプローチは最適です。
このプラグインによって、Merge はバージョン ボタン ドロップダウン バージョン メニューを適切に置くことができます。詳細については、テキスト ファイル(または、入力/貼り付けしたテキスト)の比較を参照してください。
このプラグインは Subversion リポジトリへの読み取り専用アクセスを提供します。リポジトリのファイルを修正するには、Subversion ツールを使用してファイルを開き編集してサブミットする必要があります。
プラグインを使用するための Merge の準備
プラグインは、Subversion コマンドライン クライアント(svn.exe
)がインストールされており、PATH
Windows システム環境変数で参照できる必要があります。
以前は TortoiseSVN に svn.exe
が含まれていましたが、現在は含まれなくなったので注意してください。TortoiseSVN ユーザーは Subversion のウェブサイト上で、Subversion 自身の Windows バイナリ ダウンロードの 1 つからこのファイルを入手する必要があります。
また、Merge はご使用の Subversion サーバーにアクセスするための資格情報も必要とします。これらは資格情報オプション ページで提供します。(Subversion サーバーへ匿名でアクセスする場合、資格情報ページでユーザー名 と パスワードを空白にしたサーバー用のエントリを追加します)。
最後に、Merge で現在比較しているファイルのほかの(古い)バージョンを示す バージョン ボタン ドロップダウン バージョン メニューを設定する場合は、オプション…▸アプリケーション▸SCM システムからのファイル バージョンを表示するオプションのチェックを必ずオンにしてください。
Subversion プラグインの使用
Subversion リポジトリの中のファイルやフォルダーを指定するには、リポジトリのファイルまたはフォルダーのパスの先頭に svn://server/
を付けてURI 形式にします。
下の例でわかるように、ユーザー名、パスワードおよびポート番号を URI に含めることができます。
パスワード プレースホルダーとして * を使用することもできます(例: svn://jrs:*@svn.example.com:3691/notepad/notepad.cpp
)。これにより、画面上にパスワードが表示されないようにします。この場合、サーバー リストでサーバー svn.example.com およびユーザー名 jrs を含むエントリがチェックされ、そのエントリのパスワードを使用して接続を行います。
Subversion の svn
、svn+ssh
、http
、https
および file
プロトコルを使用してリポジトリにアクセスできます。リポジトリ パスの前に svn:
、svn+ssh:
、svnhttp:
、svnhttps:
または svnfile:
を付けて、目的のプロトコルを指定してください。
例
URI | 説明 |
---|---|
svn://localhost/notepad |
/notepad フォルダーの最新版を指定します。 |
svn://localhost/notepad/notepad.cpp |
/notepad/notepad.cpp ファイルの最新の改訂版を指定します。 |
svnfile:///path/to/notepad/notepad.cpp |
上記と同様ですが、ローカル リポジトリ ファイル /path/to/notepad/notepad.cpp の最新のリビジョンにアクセスする Subversion file プロトコルを使用します。 |
svn://localhost/notepad@{2000-03-23} |
2000 年 3 月 23 日の /notepad フォルダーを指定します。 |
svn://localhost/notepad@23 |
改訂版 23 の /notepad フォルダーを指定します。 |
svn://localhost/notepad/notepad.cpp@43 |
/notepad/notepad.cpp ファイルの改訂版 43 を指定します。 |
svn://jrs:mypass@localhost:3691/notepad/notepad.cpp |
ユーザー名 jrs とパスワード mypass を使用して、サーバー localhost、ポート 3691 でホストされているリポジトリ内の /notepad/notepad.cpp ファイルを指定します。 |
svn://jrs:*@localhost:3691/notepad/notepad.cpp |
上記と同様ですが、Merge は資格情報オプション ページでの関連するパスワードを使用します。これは画面上または比較レポートの中でパスワードが示されないことを保証します。 |
クライアント ワークスペースの既存のファイルおよびフォルダーへのアクセス
ファイルまたはフォルダーがクライアント ワークスペース内で既に同期化されている場合は、ハード ディスク上のその他のファイルにアクセスするのと同じようにアクセスすることができます。このために svn://
URI を使用する必要はありません。
資格情報オプション ページで、適切な資格情報が設定されると、Merge は現在比較しているファイルの古いバージョンを示す バージョン ボタンを設定します。
Subversion クライアントの場所の指定
デフォルトで、Merge は Windows PATH
環境変数を使用して Subversion の場所を特定します。この代わりに、Subversion コマンド実行可能ファイルの絶対パスを Windows レジストリの次のキーの下にある SVNPath
文字列(REG_SZ
)の値として指定することもできます。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Araxis\Merge\7.1
Subversion コマンドライン ツールおよびグラフィカル フロントエンドと Merge との統合
Merge 自体は Subversion と完全に統合されます。詳細については、ソース管理、構成管理、およびその他のアプリケーションとの統合を参照してください。